クラミジア治療の定番となっているジスロマックは用法に注意!

考えている女性

性器クラミジア感染症は日本人では最も感染者が多い性感染症であり、自覚症状が乏しく気が付かないままに進行して、女性であれば不妊の原因になる恐ろしい疾患です。その治療薬にはアジスロマイシンという薬を使用しますが、商品名であるジスロマックという名称のほうが広く知られています。このジスロマックですが、性器クラミジア感染症には特に効果がある素晴らしい薬である反面、服用上の注意を守らなければならず守らなければ期待された薬効が発揮されないことがあり、治療が上手くいかないことも無いとも限りません。

性器クラミジア感染症に対する標準的な治療は、アジスロマイシンを1回で1,000mg服用することです。アジスロマイシンは代謝が遅い抗菌薬であり、長期間体内に留まって長く効果を発揮するため一度の服用で治療効果が期待できます。高い体内濃度を長期間維持して、症状を引き起こしている菌を殺菌してしまうのが性器クラミジア感染症に対する治療のスタンダードなのです。

しかし、実はこのアジスロマイシンが含まれる薬剤ジスロマックは250mg錠しか存在していません。そのため、標準的な治療を行うためには1回で4錠のジスロマックを服用する必要があり、これを知らず1錠ずつ飲んでいる場合には治療効果が期待できません。そればかりか、殺菌しきれなかったクラミジアは治療薬であるジスロマックについて覚え、二度と同じ薬では殺菌されないような準備を整えるよう変化することがあります。これが耐性化、という現象であり、耐性化された菌が様々な感染経路で広がっていくとジスロマックでは治療することの出来ない性器クラミジア感染症が蔓延することになり、大変危険なのです。既に一部のクラミジアでは低濃度のジスロマックに対して耐性化が起こっている、と言われており、そのために高用量の抗菌薬を投与する必要が生じているのです。

また、この治療薬は一部の薬剤との飲み合わせが悪く、特にワルファリンという血液を固まりづらくする薬の作用を増強して血が止まらなくなるなどの影響を及ぼす可能性があります。アルコールとの相性も悪く、ジスロマックの体内濃度が期待以上に高まってしまうことで副作用が出やすくなるなどの影響が出てしまうのです。ジスロマックを服用する際は禁酒することはもちろんですが、他に服用している薬があれば併用してもいいかを医師に確認するのが安全に性器クラミジア感染症を治療するために必要なことだと言えるでしょう。